失うのは いつも一瞬で



あまりにも突然なものだから 気がつけばそれは 手から零れ落ちていた




再び救おうとしても 零れ落ちて消えていくのだった







第69夜 -2-








「走れ! !」


 鋭い声と強い手に背を押されて、転びそうになりながらあたしは走った。
 背後から聴こえてくるのは飢えた獣の唸り声と、荒い息遣いと、静かで・・・けれど力強く大地を駆ける軽い足音だ。 それが徐々に背後に迫ってきていることがわかる―――いやいやいやあたしはゲロマズい人間でござるよ! ほんっとーーーーーーに美味しく頂けないと思うから! マジマジ! 美味しいのは美形だと思うの!

 小さく振り返れば、フォルテが吼えるように声を張り上げながら獣に向かって駆け出して行く後姿が視界に映った。
 てっきり一緒に逃げているのかと思ったのに何故逆走!? と、驚きにぎょっとして足を止めかける・・けれどそれは止まることなく、あたしはルヴァイド達をめがけて走り続けた―――フォルテはあたしをルヴァイド達のところまで届けようとしているのだ。


 自分の命を、あの牙の前に晒してでも。


(・・馬鹿フォルテ!)

 毒づいて、呻いて、走り続けることしか出来なかった。
 時折背後から届く、鋭い刃物で肉を切り裂く音に足がもつれそうになる。
 けれどそれでも、あたしは走り続けることしか出来なかった。 自分の無力は身に染みているのだ―――あたしじゃフォルテを助けられないことを知っている。

 だから あたしは走るのだ。

 あたしじゃ彼を助けられないから、ルヴァイド達のところまで走るのだ。


「―――ルヴァイド!」


 彼らとの距離はまだ少し開いていた。
 背後からフォルテの呻き声が聴こえると、心が、最悪な想像に支配されて再び立ち止まりかける。

(止まるな! フォルテは、まだ、大丈夫だから!)

 強張りそうな身体を叱咤しながらぎゅっと目を瞑って、腕を振り上げてあたしは走った。
 あたしが彼にしてあげられることは、シャムロックとルヴァイドに、今の事態を気付かせてあげることだ・・・顔を上げて目をあけて見やれば、ようやくあたしに気がついたらしいルヴァイドと視線が絡む。
 強い意志が秘められているその瞳は驚きに満ちているばかりだった。(シャムロックは背を向けているから、あたしに気付いていない)

「ルヴァイド!」

 叫ぶ声が震える。
 怖くて怖くて、視界が滲む。
 ・・・フォルテまで死んでしまったらどうしようと、嫌な考えが心を支配しようとする・・・・あたしの服ににじんでいるあの男の人の血がなお、不安を掻きたてる。

?!」

 驚き混じりに呼んだルヴァイドが、あたしの声への反応が遅れてしまったシャムロックの剣を払ってすぐに、腕を伸ばして今にも転びそうなあたしの手を掴んでくれた。
 掴んだそれはとても強い力だ・・・それに引き寄せられるままルヴァイドを見上げて―――彼の顔を見て込み上げる安堵に思わず、涙が零れてしまった。


 それにぎょっとしたのはやはりルヴァイドだ。


、何故、お前がここに」


 フォルテを助けて―――それを告げようとして。 けれどその言葉は出なかった。
 彼はマグナ達を敵とみなしているのだ。 そしてあの魔獣たちは、ルヴァイドの味方である。

(迷惑が、かかる)

 ああでも、そんなこと気にしているどころじゃなかった。
 フォルテはもう傷ついて、傷ついて、傷ついて・・心も身体も、傷ついている。 あたし達を追っていた獣を全て切り伏せても、獣は次々と姿を現すのだから休むことも出来なくて。


 悔しい


 何も出来なくて悔しい・・けど、あたしじゃやっぱり、助けてあげられなくて
 




「・・―――助けて」



 冷気を帯びた風に髪をさらわせ、唇を震わせながら。
 その言葉を告げずにはいられなかった。













 何故彼女がここにいる?!


 この場所に来て初めての姿を視界に映した瞬間に、ルヴァイドの全てがそれを叫んだ。
彼女の姿に疑問という疑問が溢れた―――だがすでに、剣を振るっていた手はの手を掴んでいる。
 ・・・彼女の手は走り続けていたためか、熱と汗がにじんでいる手になっていた。

 その手を強く握ってやれば、その瞬間に彼女の目尻から涙が溢れ、零れ落ちた。
 それに息を呑んで、掴んでいる手を無意識に引き寄せれば華奢な体はあっさりと自分の腕の中に抱き込まれる形となる・・・自然と、の額が鎧の胸部に触れ、コツンとぶつける感触が胸に響いて。


「・・―――助けて」


 涙混じりの声が、冷たい風に乗って耳に届いた。


 助ける

 ・・誰を? 砦の兵士達のことを言っているのだろうか―――。


「・・・もう・・誰かが死んでしまうなんて、嫌だ」

 苦しくて苦しくてたまらないと告げているような表情に、ルヴァイドは顔を歪めて唇を噛み締めた。
 ―――彼女の知っている誰かが砦にいて、デグレアの兵に殺されたのだろうか?
 それとも誰かの死に居合わせてしまったのだろうか・・彼女の服に滲んでいる血に(これは彼女のものではないようだが)、自分の中で血の気が引いていくような音を聴いた。

(・・これはさすがに、こたえる)

 彼女のこんな顔だけは見たくないと思っていたのに。
 なのに今、彼女は自分の目の前で辛い気持ちを堪えている表情を見せている。



 自分が指揮する軍隊が原因で。



 ―――後悔を、しそうになる



 ・・・そのとき、低い唸り声を聴いた。
 耳に届いたそれにルヴァイドが我に返った瞬間、黒い獣がの背をめがけて疾走する姿が視界に映る―――軽く、けれと力強い跳躍力を感じさせる足音で、口から唾液を垂らしながら彼女に迫る。
 瞳は、どこをどう見ても飢えた獣のそれだった。

「あれはビーニャの・・やめろ!」

 ルヴァイドの制止にぴくりとも反応をすることなく、獣は風を切るように二人に迫る。
 飢えているかのようにギラついている瞳は、制止するルヴァイドを見てはいなかった。 視線は彼の腕の中にいるだけに注がれている―――まさか、彼女を喰らうつもりか―――それを理解した瞬間にルヴァイドは渾身の力をこめて剣を振り上げ、牙を剥いての背に喰らいつこうと跳躍する獣の目に一太刀を浴びせる。

「ギャウンッ!」

 獣は、甲高い悲鳴を上げて土埃をたてながら大地に転倒した。
 斬り付けられた右目の痛みに悶えるようにのたうつ・・だが次にはふらつきながらも立ち上がり、凶悪なまでに飢えた瞳と牙をルヴァイド達に向け、よりいっそう低い唸り声を上げる。

「グルアアアアッ!」

 飢えた瞳を持つ魔獣の咆哮が、ルヴァイド達の鼓膜を叩いた。
 牙を剥き、唾液を撒き散らしながらの跳躍。 バネのように体をしならせて跳躍したそれは再び、の背後に迫る―――。

(やはり捕らえるのではなく、本気で彼女を喰らうつもりか・・!)

 理解して、瞬間的に沸いたのは魔獣に対しての怒りと殺意だ。
 ルヴァイドの腕が華奢なその体を強く引き寄せ、驚きで悲鳴を上げる彼女を己の片腕に抱いた次には、父の形見の大剣で獣を薙ぎ払った―――そこには一欠けらの慈悲の光もない―――喉元を深く切り裂かれて、掠れるような悲鳴を上げて獣は地面に平伏して、数回痙攣をしたあとで息絶える。

 斬り捨てたその動作は、目で追えぬほどまでに一瞬だった。
 一息吐いて、ルヴァイドは硬直してしまっているの肩に触れる。

「怪我はないか、・・・服に血が」
「へ、平気・・・これは、あたしのじゃないから」

 応えた声は、震えていた。
 滲む涙を慌てて拭うに胸の奥から熱いモノが込み上げて、ルヴァイドは華奢なその身体を抱きしめる―――伝わる温もりに、感情が溢れていくのがわかる。

「・・・良かった」

 心底、安堵したような声が出てしまった。
 本当に、どこにも怪我がないのだと思うと、ほっとするような気持ちが溢れ出て止まない。

(しかし、何故、を喰らおうとする)

 は無傷で捕まえろという命令はビーニャにも出ていたはずだ。
 なのに先ほどの獣は執拗なまでにを狙い、喰らおうとしていた・・・それこそ、理性をなくしたかのように―――。


「・・どういう、ことだ」


 今の状況をいまいち理解できていないルヴァイドの背に、呆然とした声がかかった。
それに振り返れば、シャムロックは獣の骸を見て、ルヴァイドを見て―――はっとしたように、魔獣が駆けてきた方角へ目をやった―――そして限界までに目を見開く。

 フォルテが一人、2匹の獣に立ち向かっているその様が。
 砦から次々と現れる獣の群れが、彼の視界に入ったからだ。

「フォルテ様っ?! ・・・ルヴァイド、あの魔獣は何だ! 話が違うぞ!」

 この瞬間から、決闘はなくなっていた。
 ルヴァイドが””と呼ぶ少女に手を伸ばした瞬間からなくなっていた・・・そして今、決闘どころではなくなった。
 だが決闘に勝てば、砦の兵士達には手を出さないでいてくれるという約束だったはずだ。
そして、不正のないはずの決闘を行っている間にローウェン砦から溢れ出てくる凶悪な獣や、人の形に近い魔獣の姿―――嫌な予感が、恐怖が、シャムロックの中でとぐろを巻く。


 何故、あんなにも大量の魔獣が砦から溢れてくるのか。

 何故、屋上にいた兵士の姿が・・・それどころか影が一つも見かけられないのか。


 アルバード達の姿が見えないのは、何故だ―――。


「答えろ! ルヴァイド!!」

 ざわめく予感に我を忘れ、シャムロックは””と呼ばれていた少女を押しのけてルヴァイドに突っかかろうと手を伸ばす・・が、二人の間に割って入ったのは先ほど押しのけただ。

「シャムロック待って!」
「退いてくれ! ・・あなたが誰かは知らないが、デグレア軍だというなら女性でも容赦はしない!」

 剣の柄に手をかけ、シャムロックはと見下ろした。
 一見、穏やかな青年に見える白い騎士が放つ殺気に少女は一度、びくりと体を震わせる・・・だがすぐに持ち直すと真っ向からシャムロックを睨むように見上げ。

「そんなことしてる場合じゃないでしょう!」
「っ・・!?」
「フォルテが危ないのよ! まず何をすればいいか、冷静に判断して! ・・フォルテを死なせたくないでしょ!?」

 叫ぶに思わず、気圧されるように息を呑んだ。
 今、自分がするべきこと・・・それはルヴァイドに今の事態の説明を聞くことではなく。


 今、一人で戦っているあの人を救う―――。


 だが次には、ルヴァイドがを背に庇うように下がらせた。
 ローウェン砦から溢れ出てくるように現れる魔獣が、他の魔獣と死闘を繰り広げるフォルテの横を通り抜け、ルヴァイド達の目の前に立ったからだ。

 フォルテはそれをさせまいと、さらに横を通り抜けようとする獣に向かい、血に汚れ、魔獣の脂が付着して切れ味が確実に落ちている剣を振るう。
 獣は反撃に出て跳躍し、フォルテは飛びかかる獣の爪を剣で防ぎながらも弾き返すと貫いて、斬り捨てて・・・斬り捨てても、すぐにまた次の獣が襲い来る。 キリがなかった。


 ”まず何をすればいいか、冷静に判断して!”


(そうだ、今は、フォルテ様を―――!)

 怒りと困惑に我を忘れたシャムロックに、冷静な思考が戻った。
 獣を薙ぎ払いつつ獣の群れの中に目をこらせば、砂色の外套
(マント)と緑混じりのくすんだ金髪が視界に映った・・・・・それを確認した瞬間、シャムロックは地面を蹴って大地を駆ける。

「フォルテ様!」

 何故彼がこんなところに。
 そんな疑問を問うのも後だ・・今は魔獣に囲まれ、孤立している彼を救わねば。

 シャムロックは獣の群れに単身突っ込み、襲いかかる獣を全て薙ぎ払う・・・切り伏せて、フォルテの元へ急ぐ。
 今の彼には、血に濡れてなお獣を切り伏せようと奮闘している親友の姿しか視界に入っていなかった。 ””と呼ばれていた少女のことを気にかかったが、彼女はルヴァイドが守ってくれるだろうという確信がシャムロックの中にあったのだ。
 何故なら、彼女はルヴァイドにとって何に変えても守ろうと思う人なのだろう・・それを思ったからだ。


 愛おしそうに少女を抱くその姿は、騎士ではなく

 ただ彼女の身を案じる<一人の男>のものだった。


「フォルテ様!」

 返り血に染まることもいとわずに、シャムロックは襲い来るそれらを斬り捨てて、フォルテの元へ突き進む。 これだけの数の中で彼が生きていることは奇跡に近い・・・フォルテの剣の技量が高いということもあるのだろうが、もう一つの理由は魔獣が少女に目を奪われて、飢えた獣のごとく彼女ばかりを狙っているからだ。
 フォルテやシャムロックなど、眼中にも入らないと言うかのように。

(仲間ではないのか、彼らは・・!)

 ルヴァイドはを護ろうと、鬼神のごとくの強さを見せて獣を屠
(ほふ)っている。
 ルヴァイドは総指揮官だというのに―――獣は構わず彼らに襲いかかり、ただひたすら、ルヴァイドの背に護られている少女に牙を、飢えた瞳を向けていた。

「進軍急げ! ルヴァイド様を援護しろ!」

 遥か遠くからデグレア軍の青年の声が届いたが、彼らとルヴァイドとの距離は遠過ぎた。
 シャムロックとフォルテとの距離は獣一匹分・・・そしてそれを切り伏せて顔を上げれば、フォルテは肩で息をして、こめかみからは血が流れ疲労の浮かぶその顔に、にっとした笑みを浮かべて。

「・・よぉ、シャムロック」
「フォルテ様!」
「俺もお前も血だらけだな・・ははっ・・・・お前、やっぱ似合わねえよ」

 久しぶりに交わした言葉は、昔と変わらぬものだった。
 砦は獣と軍隊に墜ち、これから何が起こるのかも、どのような事実が明かされるのかもわからない・・・けれどシャムロックは、”顔の血、拭えよ”と笑うフォルテの言葉に苦笑を浮かべ”はい”と返すだけだった。

フォルテは、目を細める。

「・・お前だけでも、無事でよかった―――」

 言葉には、悲しみの響きが満ちていた。
 それに息を呑んで、言葉の意味を問いかけようとすれば新たに現れた獣は再び、しなやかなその肢体に力を込め、高く跳躍しシャムロックとフォルテに襲いかかる―――切り伏せて、斬り捨てて、魔獣の死体が辺りに積み重ねられても、それでも魔獣は次から次へと現る。

 砦にいる兵士が弓で援護をしていてくれたら・・・それを願って砦を見上げてもやはり、誰の姿もなかった。 砦の屋上を見上げても、ただ、戦の煙によって黒く淀んだ空が広がるだけで―――。

「・・?」

 いや、姿はあった。
 それは小柄で、子供で、少女だ・・・傍らに魔獣を引き連れている―――。

「・・あ・・っ」

 掠れた声が零れ落ち、シャムロックは己の目を疑った。
 少女が引き連れている魔獣の、血に濡れたその口元に咥えられているのは人間の身体―――目をこらしてその体の主の顔を見やれば、シャムロックの意識が全て、暗闇に落ちかける。
  気を失いそうになる意識をどうにか保っても、それでも体の力という力が全て、フッと抜けていく。

 剣を落として膝をつく。
 がくりと、・・・・緩慢な動作で膝をつく。 血に染まった白の鎧はがちゃりと音をたて、鮮やかな赤の外套
(マント)は、汗が流れて火照った頬を冷ますように触れる冷えた風にぶわりと煽られてから地面に広がった。
 シャムロックの異変にフォルテが屋上へと目をやり―――疲労が浮かぶそれを、険しい獣のような瞳に変えた。

「クソッ! この野郎! ・・アルバートの体に触んな!」

 フォルテが看取った男の死体を、わざわざ拾ってきたのだろうか。
 だらりと崩れ落ちているその身体の主の名を耳にして、シャムロックの意識はさらに遠のきかけた。
あそこにいるのは、ずっと、ずっと共に戦って、支えてくれた、戦友―――親友の、変わり果てた姿。
 彼が、身体が、獣に、喰われて―――。

「キャハハハハハ! ルヴァイドちゃ〜ん!
 こっちはぁ、言われたとおり、占領完了したよぉ? ねぇねぇ、エライ? 褒めて褒めて〜!」

 甲高い笑い声が、その場にいる全員の鼓膜を叩く。
 声に気がついたルヴァイドとが屋上を見上げ―――魔獣に咥えられている男の姿にはがくりと座り込み、それをルヴァイドが慌てて支える。

!」
「あ・・・・ぁ・・・っ」

 彼女の瞳から溢れ出るのは、やはり涙だ。
 両手で頬を覆って、肩を小刻みに震わせ―――は、支えるルヴァイドの手を払った。


 払われたそれはとても弱い力だというのに、ルヴァイドは鈍器で頭を殴られた衝撃を覚える。


・・」
「―――言われたとおりって、何よ・・・っ」

 彼女の目は、涙に溢れ、怒りに満ちていた。
 憎き仇を見上げるようにルヴァイドを見て、その目に怯みそうになる・・・それでもルヴァイドはの肩を掴み、訴える。

「っ・・違う! 俺は、あんな命令などしていない!」
「・・・・・・っ」
「信じて、くれ・・・」

 最後の言葉がとてもか細いものになったのは、この砦を攻め落とそうと指揮する自分が彼女に対して言うべき言葉ではないと、理解したからだ。


 自分は、戦いをしている。
 汚名返上のために、国のために、勝利を得ようと動いている。 剣を振るっている。

 汚名を返上出来るそのためなら、全て捨てると覚悟をしていたのに―――。



なのに 捨てなければいけないものを持ってしまってうえ
(それは彼女と生きたいという希望)


これ以上 何を望むというのだ
(他の何者に拒まれても、彼女だけには許されたいと望むのか)



「キャハハハ! いいじゃないルヴァイドちゃんっ。 どうせちゃんは捕まえるんだからさぁ・・・」
「ビーニャ・・!」
「もう皆、みんな殺しちゃおうよ。 聖女とちゃん以外の人間、殺しちゃおう? アタシの魔獣はここの砦の人間たちを食べちゃったけど、でもまだ皆、食べれるみたいだしぃ〜」

 ビーニャの手のひらに収まっているサモナイト石が、淡い翡翠の輝きを放った。
 輝きと共に石から生まれた風がビーニャの髪とスカートの裾をはためかせる・・・濃密な森林を思わせる香りを乗せた風は、淡く薄い、翡翠色の輝きと混ざり合い、メイトルパの世界で生きる複数の魔獣を召喚した。

 ルヴァイド達の目の前に現れたのは、大柄ながら人の形に近い魔獣・・・亜人だ。 こめかみから抜き出るように生えている角。 獣に似た口から覗くのは肉を引き裂くための牙。 瞳はやはり、獲物を狩れる悦びに満ちた、残酷な光だけを灯している。

「ビーニャ! 俺はお前に待機命令を出していたはずだ!」
「え〜? ・・・だからルヴァイドちゃんは甘ちゃんだって言われちゃうのよ〜」

 ビーニャは、ルヴァイドを見下ろして嗤った。
 嘲り、嘲笑・・・それ以外の感情はない。 全てが、彼女の玩具として在ることが当然とでも言うような、そんな声色だ。


「それにどうせ皆死んじゃうんだから今死んでも同じだよ〜・・こいつと同じようにさぁ」


 ビーニャの傍らにいた魔獣が、吐き捨てるようにアルバートの身体を床に落とした。 どしゃ、と落ちた音はその場にいる全員の耳に確かに伝わって。

「貴様あああああああああああああ!!!」

 怒りが、シャムロックの全てを支配した。
 血がドクドクと鳴り響く音が体内で響く。 自らの鼓動も、力強く響く。

 音が満ちる・・怒りに満ちる。 支配されていく。

 シャムロックの足は、魔獣へと一歩踏み出していた。 勢いよく大剣を振り上げ、その巨躯に一太刀を浴びせようと切り込むが、魔獣の爪がシャムロックの剣を音をたてて防ぐと、低い唸り声を洩らす―――まるで嗤っているかのように。

「キャハハハハハハハハハハハ!! 怒ってる? 怒ってるんだ、シャムロックちゃん・・そんなに悲しい? もっと見せてあげようか? アタシの魔獣たちの食べ残し!」

 歌うように嗤うビーニャの声に、シャムロックの脳裏に事切れた戦友の顔が浮かんだ。
 穏やかで、聡明で、優しい青年だった。 トライドラに恋人がいるといっていた。 足の悪い父親も、育ち盛りで反抗期の弟もいると言っていた・・・・喧嘩もしたりするけれど、それでも彼らが大切だから。


 だから護ってやろうと剣をとったのだと、ため息を吐いて言っていた


 告げた顔は呆れていたが、瞳には溢れんばかりの愛しさを称えて


 なのに


「砦にいっぱい散らばってるよ、砦に入ればいっぱい見れるよ・・キャハハハ! ごちそうさまー!」



 全てを嘲笑うかのような嘲笑を響かせる少女に、叩き潰された



「さぁアンタ達、ちゃんとルヴァイドちゃん以外の人間、食べちゃってー!」

 ビーニャの意思が伝わったかのように、喉から迸る魔獣の咆哮が全てを揺るがした。
 それは全てを破壊する合図のごとく―――それに共感するように他の魔獣たちも一度高く吼えると、飢えた双眸を向ける・・・・・しかしそれは騎士達に向けられたものではない。


 飢えた双眸はその場にいる、たった一人の少女に向けられる。


「あれ? ちょっとアンタ達違うわよ、食べていいのはちゃんじゃなくてそこの人間よ〜」

 召喚主の命令に、魔獣たちは戸惑うようにビーニャとを交互に見る。
 ビーニャを見て、を見て・・の姿に、その口からは涎が溢れんばかりに零れ出て、地面にそれを滴らせる―――そして再び、へと身構えた。

「ルヴァイド! を護れ!」

 こちらへと駆け出してくるフォルテの叫びに、ルヴァイドの体はびくりと強張った。
 しかし強張ったのは一瞬だ   すぐに気を引き締め、フォルテの言葉の意味を図ろうとする・・・を、護る?
 本人も、どうにか立ち上がりながら”は?”と首を傾げていた。


「こいつらの目・・全部に向いてるだろうが!」


 ルヴァイドは魔獣たちの目を見た。
 ―――飢えた光を灯す双眸の先は、全て、ルヴァイドの傍らにいる少女に向けられて―――。


 魔獣が一斉に、へ駆けた。


「ひっ・・!」

 恐怖に引きつった悲鳴に、ルヴァイドは無意識に剣を振るっていた。
 少女の柔肌に喰らいつこうとする獣の肉を切り裂き、流れるようにそのまま、最後まで振り切った剣先で別の獣を貫き、飛び散る赤黒い鮮血に鎧を染める。

「る、ルヴァ・・・・・フォルテ!!」

 ルヴァイドの名を呟こうとしていた唇は、すぐに別の名を呼んだ。
 へと迫ろうとする魔獣の進路を塞ぐため果敢にも立ち向かうが、やはり数には敵わず隙を突かれ、死角でもある背を襲われ、そのまま押し倒されるように地面に転倒する。 ズサァッ! と勢いよく倒れた拍子に砂埃が視界を覆った。

「フォルテ様!」

 助けに向かおうと向き合っていた魔獣から離れようとすれば、魔獣の手が、剣を防いだ爪のあるとは逆の手で、シャムロックの右肩を掴んだ。 逃がさぬ、と言わんばかりに瞳をギラつかせる。

「く・・」

 魔獣の力は強く、掴まれただけで肩に激痛が走る・・構わずに剣を抑える爪をグッと押し返せば、それに対抗するようにシャムロックの肩を掴む手に力を込める。
 肩が脱臼するのではないかと思えるほどの激痛に苛まれる。 だがそれでも―――やはり、構わず押し返す。

「おおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 白い騎士が押し返す力に爪が割れ、赤黒い血が魔獣の手を染め、剣を伝い、シャムロックの手を赤く染める。
 魔獣を睨みあげるシャムロックの瞳には理性の光は消えうせて、肩の痛みが身体全体を苛むように広がりながらもその手を引き裂いてやると言わんばかりに地面を踏みしめ、彼は魔獣を攻め立てた。

 ―――そして力押しの勝敗は決される。
 やがて彼の剣は手を貫き、痛みに悲鳴を上げる魔獣から一度離れると、ズドッ!っと鈍い音を立てながら魔獣の肩に剣を差し込んでそのまま、袈裟懸に斬る。

「グアアアアアアアアアアアア!!!」

 魔獣の末路を見送ることもなく、シャムロックはフォルテへ目を向けた。
 ルヴァイドも彼を救おうと一歩踏み出すが瞬く間に取り囲まれ、を狙われ、それ以上進むことはできなかった。

 その間にも獣は”少女を喰らう邪魔をするな”と言わんばかりに、抵抗をしようとするフォルテの身体に圧し掛かり。
 背筋がぞっと逆立ちそうになるほどの鋭い牙を剥き、フォルテの肩に喰らいつこうと口を最大限にまで開く・・・・。

「やめろ・・・っ!」

 叫んだ瞬間―――大絶壁から吹きあげていた、冬季の冷たさを帯びた風が流れを止めた。
 だが一瞬間をあけて、背後から背を押すような風が吹き荒れ、叫びのあとにシャムロックが呼んだその名は最後まで紡がれることはなかった。


 光がシャムロックの視界を焼く。
 いや、世界を覆いつくしてしまうかのような強烈な光。
 それは全ての動きを止めてしまうほどまでの勢いで、視界を一瞬、白に染め上げる。





シャムロックの目に映るその世界は、全てが白に染まりきる―――。













 あたしは信じると決めた



 ・・決めたのに。
 ビーニャの魔獣が事切れたあの人の身体を咥えている姿を見た瞬間、あたしの中で嫌悪が、恐怖が、怒りが、悲しみが一気に頂点まで昇り詰めて、立っていられなくて、そのまま座り込んでしまった。

!」

 あたしは信じると決めたのに。
 決めたのに、あたしを支えてくれたルヴァイドの手を、感情のままに振り払って、彼の言葉を聴くのも嫌で拒否して―――信じてくれと酷く小さく呟く声でようやく我に返って、それに後悔して。

 けれど後悔をしている間もなく。
 あたしの周りにいる魔獣の目が何故かあたしを見て、口から唾液を溢れさせて、飢えた瞳を向けて牙を剥いて、荒い呼吸を繰り返して―――。


「フォルテ様!」


 フォルテが危ない。
 シャムロックの叫ぶ声に、それだけはわかった。 そして襲ってきた魔獣はルヴァイドが切り伏せる・・助けてくれた。 けれどお礼を言ってる暇もなく、フォルテが魔獣に押し倒されるのを見た。



 死ぬ


 殺される あの人のように




”―――お前には絶対傷つけねえって、マグナたちに勝手に約束して来たからな”




 死ぬ



 殺される あの人のように



 こんな話 ゲームにはなかったのに





 フォルテが 殺される





 それを思った瞬間、―――あたしの中から、感情が消えたのがわかった。
 あたしの中に溢れていた悲しみや、恐怖や、不安や、怒りが・・全て、掻き消えた。
 視界がぐるりと回転した。
 それはフォルテの肩に喰らいつこうとする魔獣。 あたしを護ろうとしてくれているルヴァイド。 魔獣を倒してフォルテを助けようと駆けるシャムロック。 黒く澱んだ空へと次々と見ているものを変えて―――澱んだ空を映したのを最後に、あたしの見ている世界は全て暗転し、意識は暗闇が満ちた世界に放り投げられたかのように落ちた。



(―――させない)



 感情も何もかも、<自分>という意識さえもおぼろげになった世界の中で、呟いた。
 それは自分で呟いたのか・・・それとも別の誰かが呟いたのかわからない。 あれ?別の誰かって誰だろう。



(させない)



 しかし今度こそ確かに、あたしではない誰かが低く呟いた。
 それは静かな決意が込められた呟きだ・・・誰だろう。 わからない。 自分が、わからない。 記憶が混濁する。 何だか、見覚えのある顔が脳裏に浮かんで、金の髪が、青の瞳が、儚げな微笑みが、印象強くあたしの脳裏に焼きついて。 ねぇ、あなた誰? あたしあなたの事知らない―――。



(させない、誰も、死なせない―――)



 その意思だけがあたしの中に残ったことだけを理解して。



 あたしの意識は暗い泉に沈んでいった。
















 その時の自分は、光が世界を覆ったように錯覚しただろう。


 冬季を思わせる冷たい風が、吹き荒れていた。
 フォルテの髪が、彼の背に圧し掛かっている獣の毛が、吹き荒れる風に煽られてなびく・・・少女を中心に渦を巻く光は、膝立ちになったまま身動き一つしないから発せられていた。


・・?」


  誰もがその光景に息を呑んでいる中で、フォルテに圧し掛かっていた魔獣が、そのまま静かに、そっと離れた。 それに驚きながらも身体を起こして魔獣を見やれば、魔獣は犬のように体を伏せ、じっと、大人しくしている―――それは他の魔獣も同じだった。 あれだけ凶暴だった魔獣たちが、牙を失った獣のように大人しくなっている。 に向けられていた飢えた双眸は、今では知性が宿っているかのような光があった。

「何が・・」

 誰よりも一番に我に返ったシャムロックが駆けつけ、フォルテの傷の具合を診る。
 だが次にはほっとしたように表情を緩め、疲労困憊で立ち上がることさえも難しくなっている彼を支えながら立ち上がり、を見つめた。

「フォルテ様、彼女は・・」
「あいつは俺の仲間だ」
「ですが、デグレア軍に関係が」
「・・・・それを承知で仲間って言ってんだよ、あとで説明してやるって」

 フォルテの目は、に向けられていた。
 渦巻いていた光は凝縮されるかのようにまとまり、全ての中へと収まりを見せ・・・光を全て受け入れた彼女は、ゆらりと立ち上がる。

・・?」

 ルヴァイドの声に、少女はぴくりとも反応をしなかった。
 彼女の瞳は虚空を見つめていた―――感情という感情は消えていた。
 ただその細い腕をそっと持ち上げて、一匹の魔獣に向けて指をさす。

「―――」

 微かに唇が動いた。
 それから発せられたのは聞き取れぬほどの小声だ。
 だが指の先にいた魔獣は伏せていた体をむくりと起こすと、ビクンと一度痙攣を見せたあとで、淡く薄い、翡翠色の光に包まれ、小さな玉
(ぎょく)に姿を変えるとそのまま空を昇っていった―――黒く澱んだ空に、一粒の玉が消えていく。

「―――」

 再び、唇が動く。
 けれどやはり、耳慣れぬ音に言葉の意味が聴き取れない―――魔獣たちが次々と小さな玉へと姿を変えて空に昇って行く中で、それを見下ろしていたビーニャの肩はか細く震えていた。

「な、何なのよ! あんた達! まだ還れなんて言ってないでしょ!!?」

 少女特有の甲高い声には、ただ震えだけが混ざっていた。
 その間にも光の玉は黒く淀んだ空へ消えて、魔獣の最後の一匹も、そのまま空へ昇って行く―――メイトルパの世界へと還っていく。

 黒く澱む空に、翡翠色の光が満ちて消えていく。

「まさか・・二重誓約・・?
 でも、こんな、大量に・・・、それに、術者より強い力を持つ者にしか、上書きが出来るはずが」

 戸惑いに溢れる自分の声色に、ビーニャの息が詰まった。
 二重誓約とは本来、召喚師が他の召喚師の召喚獣を召喚してしまうことである。 だがすでに召喚されている召喚獣を強制的に自分の物にしてしまうこともまた二重誓約の類の一つだ。
 それは相当の術者にしか出来ない技で、扱える者はいるかいないかとされるほどで―――つまり、自分は、あの女に劣っているということになる。

(レイム様、求めるのは・・こんな力があったから!?)

 今、この胸に溢れているこの恐怖は、それを認めているということそのものだ。
 事実を認めたくないと目を逸らしても、大量に召喚されていた獣たちは全てメイトルパに送還されていった・・が、今、この世には稀有な術となってしまった送還術を駆使して、強制的に世界に還した。


 それは、全て事実。


(人間じゃない、この女も・・!)

 言い知れぬ圧力に、ビーニャはよろりと後ずさった。
 この魔力は、すでに人間の域を越えている―――ならばこの少女は何だ? 初めてその姿を目にしたときは、何の魔力も感じなかったというのに。


”――――――ビーニャ”


 低い男の声が、ビーニャの耳元で囁かれた。
 それに一瞬聞き惚れて―――すぐに我に返り”レイム様”と小さく、姿のない声の主の名を呼んだ。
彼はビーニャにとって、何でもしてあげたくなる、愛おしい人―――。


”恐れることはありませんよ。 さんはもう、力を使えないはずです”


 レイムの言葉にビーニャは砦の頂点からを見下ろした。
 彼の言葉どおりに、はガクリと膝をついてそのまま地面に倒れ、深い眠りに落ちるかのようにぴくりとも動かなくなる・・・思わず、ビーニャの顔に残酷な笑みが広がった。


「それじゃ、ちゃんは」

”殺してはいけませんよ”


 ・・・先手を打つように囁かれた言葉に、不機嫌そうな表情が広がった。
 ビーニャの顔に笑うかのようにレイムは声を洩らし、静かに語りかける。


”彼女の魂は目覚めてきています―――殺してはいけない”

「でも」

”今回は、マグナさん達を逃がすのです・・もとより、この砦を陥落させることだけが目的でしたし、逃がしても何ら支障はない・・・むしろ彼女の中の存在が目覚めたのは好都合”

「・・ちゃんの中の存在?」


 見下ろすビーニャの視界には、を抱きかかえるルヴァイドの姿が合った。
 頬を叩いて、何度も呼びかけている・・・けれどは瞼を持ち上げることはなく、ただ昏々と深い眠りの中にいる。


”友の窮地に目覚めずにはいられなかったということですかね・・・フフフ、かつてのアルミネや調律者たちのように死なせまいと、無理矢理さんの意識を乗っ取った・・”


 低い声に、ビーニャは小さく笑みを浮かべた。
 別人格に意識を乗っ取られるということは、これを繰り返せばの意識は掻き消えてなくなる・・レイムはの中にある力を求めているのだと解釈したのだ。


”彼女の中にある輝ける魂は、強い・・それ故にメイトルパの魔獣たちは執拗に彼女を喰らいたくなったのですよ。 彼女から香る、極上の匂いに惹かれて・・特にビーニャの魔獣や、亜人ではない・・獣の本能がより強い獣達は惹かれやすい”

「レイム様」

”ビーニャ、魔獣を放ちなさい。 ルヴァイド達は私達にを渡したくないと望むでしょうから、自分の部隊で彼らの逃亡を手伝うでしょう・・今は、マグナさん・・調律者の末裔たちを泳がせておくのです”


 あのがいないのなら、送還される恐れもない。
 ビーニャは自分の中にある魔力を解き放ち、再び魔獣たちを召喚するとイオス達の軍に差し向け、その中の数匹だけをマグナ達に向かわせ―――ルヴァイドがマグナにを預けているところを確認してから、子供特有の丸みある顔に、笑みを浮かべた。

 浮かんだ笑みは、残忍な色を濃く混ぜた笑みだ。


「ルヴァイドちゃん・・そうやって庇ってられるのも今の内だからね〜」


 魔獣たちを食い止めようとするルヴァイド、イオス、ゼルフィルド。
 とフォルテ、シャムロックを連れて逃げていくマグナとトリスたちを視界に入れて、ビーニャは嗤った。


 少女の甲高い嗤い声が、砦の上空にある黒く淀む空に響き渡った。
 大絶壁から響く唸り声のよう風を掻き消すように。





 黒く淀む空はさらに深まりを見せながら。
 雲間から微かに差し込む夕焼けの光を大地に零すのだった。











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あとがき

第69話をお届けさせて頂きました。

色 々 と す み ま せ ん 。そしてお疲れ様でしたガタガタ。
書いている途中で、自分もよくわからなくなってきました…む、無駄なシーンは省けば良かった…!
時間をあけて少しずつ書いていったせいか、考えていたものと大きく違うものになっていったような…しかしこれが限界でした。ゼェゼェ・・・!
おろーん 一日48時間欲しいー!(泣)


最初、この世界に来たばかりのさんは、普通の人でした。
ですがマグナとトリス達と一緒に旅をしていくうちに、少しずつ、自分の中にある何かが目覚めていきます。(過去見れたり、二重誓約だったり、送還術だったり)

目覚めてくるおかげで、本能の強い獣には最高級の肉並みに美味しそうな匂いが。
天使と悪魔からすればとても強い輝きで、あまりの強さに惹かれるけれど少し近寄りがたいものを持つようになりました…それはいったい何なのか、いつか書かれるアルス達登場の過去編で。

アルス達(寧ろイクシアー!<黙れ)との絡みが書きたくてたまりません…きっとこのうえなく、ダーク系…!

二重誓約については、もう捏造で…ごにょごにょ。
強制的に自分のものに出来るかはわからないのですが、番外編でモナティを召喚したトリスとマグナは、モナティを召喚した召喚師より強いと思ったので(ハヤト達はモナティの召喚主ではなかったはずだったので)こんな捏造設定…あわわ〜。

読みづらいもので大変申しわけありませんでした。
次回はシャムロックとのお話になるかと思います・・ここまで読んでくださって本当にありがとうございました!


2005.5.8